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− 夜会話集1 −
アヤとレイド

【第0話】 【第1話】 【第2話】 【第3話】

【第0話】


私は召喚術って魔法で
この世界に呼び出されたみたい
こういうのは物語の世界の話
だと思っていたんだけど・・・

だけど、現実は現実
これからどうすれば
いいのかを考えながら
私はリィンバウムでの
最初の朝を迎えた・・・


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【第1話】


こうしてわたしは
【フラット】の方たちと
一緒に暮らすことになりました

つかれたわたしを
一日の最後に待っていたのは、
月明かりの下の
おだやかなひととき・・・

眠れずにいたわたしは、
屋根の上に腰掛けて
考え事をしていたんです・・・



アヤ:うわ・・・すごく大きな月ですね

レイド:君の世界の月は、これとは違うのかい?

アヤ:わたしのいた世界ではすごく空が汚れてて

アヤ:月の光がこんなにキレイじゃないんです

レイド:月の光は、魔法の力の源だって話がある

レイド:降り注ぐ月光を浴びることで、世界の全ては活力を得ているそうだ

レイド:ある召喚師の言葉の受け売りだがね

アヤ:召喚師、ですか・・・確か、この街にもいるんですよね?

レイド:ああ 領主様の相談役として三人の召喚師がいるよ

レイド:この街が今の姿になったのは、彼らの力によるところが大きい

レイド:いい意味でも、悪い意味でもね



三人の召喚師・・・
レイドさん、なんだか
複雑な顔しましたけど


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【第2話】


荒野で出会ったソルさんの
言葉を信じるのなら・・・
わたしは間違って、こちらの
世界へ呼ばれたことになる・・・

事故・・・
正直、心の整理がつかない今は
どうすればいいかもわからない

ただ、いきさつの理解は
できたから・・・
悩んでいるよりも、一刻も早く
帰る方法をさがそうと思う・・・



レイド:君にとっては、あまり嬉しくない結果になってしまったな

アヤ:何もわからないよりはましです・・・ それに、わたしまだ諦めていませんし

アヤ:ソルさんも一緒に、帰る方法を探してくれますしね

レイド:あの人は私の知っている召喚師たちとは違うみたいだな

アヤ:どう違うんですか?

レイド:城にいる召喚師たちは 自分たちの利益のためにだけに動いている最低な連中だったよ

レイド:私はずっと、召喚師はそんな利己主義者ばかりだと思いこんでいたんだが・・・

レイド:考えを改めておく必要があるのかもしれんな



召喚師にも、
いろいろいるのですね・・・


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【第3話】


大騒ぎのうちに終わった
お花見の一日・・・

ごちそうはおいしかった
のだけれど、リプレさんに
ご飯をヌキにされるとは
思いませんでした

正直、おなかが鳴ります
おなかがすくと、
眠れなくなるもので・・・
わたしは月を眺めにそとに
出ることにしました・・・



アヤ:あのイムランって人がレイドさんが今まで話してくれていたお城の召喚師なんですよね

レイド:ああ、金の派閥に属する召喚師・・・マーン三兄弟の長男だ

レイド:彼の知恵と召喚術の力で、サイジェントの街はここまで大きくなったと言ってもいい

アヤ:うーん、そんなすごい人には見えませんでしたけど・・・

レイド:ははは、見た目と能力とは別物だよ

レイド:能力と人間性も、別物だしね・・・

アヤ:そういえば・・・あの人、レイドさんのことを露骨に敵視してませんでしたか?

レイド:それはきっと、私が彼らのことを嫌っているせいだろう

レイド:彼らとは、いろいろとあったからね・・・



レイドさんが
そこまで嫌うなんて
よほどの事情なんですね・・・


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