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− 夜会話集3 −
ハヤトとアカネ

【第9話】 【第10話】 【第11話】

【第9話】


こうしてあたしたちは、
子供たちを死の眠りから
解放できたんだ・・・
みんなの協力があったからこそ
できたんだと思う

薬草を取りに
連れていってくれたアカネと、
それを薬にしてくれた
シオンさん

それから、イリアスさんが
見せてくれた、騎士としての
最高の勇気も・・・
彼らが見せてくれた優しさを
あたしはきっと忘れないだろう



アカネ:お願いだからさ アタシがくのいちだってばれたこと、お師匠には黙っててね

ナツミ:おっけ〜 でもさ、シオンさんは知らないの?

アカネ:知ってるよぉ! だって、アタシの忍術の師匠なんだもん

アカネ:だけど、シノビは正体を知られてはならないってうるさいんだ

ナツミ:ま、そりゃそうか

アカネ:バレたら叱られちゃうからさ・・・ ね、お願いっ!



シオンさんも忍者って
ことか・・・


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【第10話】


ラムダさんは理想のための
犠牲は、仕方ないって思って
いるし・・・レイドさんは逆に
犠牲を出さないために戦っている
元々騎士だったふたりの考えは
どちらも正しい

でも、あたしはレイドさんの
考えが正しいって信じたい

自分が行ったことの重さ
犠牲の大きさを背負うなんて
あたしにはできそうにない・・

なら、できることは、犠牲を
出さないようにすることだけ
そう思うんだ・・・



アカネ:アタシはさ、おまけでこの世界に来たのよ

ナツミ:おまけ?

アカネ:お師匠を助けようとしてしがみついたらさ、一緒に連れてこられちゃったってワケ

ナツミ:無茶するね・・・

アカネ:で、呼ばれたのはいいんだけど・・・忍者ってのは、色々と厳しいおきてがあってね

アカネ:自分が心から認められる相手にしか、忠誠を誓っちゃいけないんだ

アカネ:あとは、言わなくてもわかるでしょ?

ナツミ:その召喚師から逃げて はぐれをやってるってわけなんだ?

アカネ:へへへ まあ、そーゆうこと

アカネ:さいわい、アタシたちの格好はこの世界の人とかわんなかったから

アカネ:お師匠は忍者の知識で薬屋を始めたの

ナツミ:なるほど・・・



忍者って、
こういうふうに考えるんだ


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【第11話】


あたしたちとアキュートの戦い
はこうして終わったわけで

ラムダとレイドも、これで
傷つけあうこともなくなった
きっと、ふたりの理想は
ここからはじまるんだ・・・

でも、バノッサは
そんなあたしたちを
あざ笑った・・・

そして、バノッサが使った
召喚術のような力・・・
なんだろう・・・
嫌な胸騒ぎがする・・・



アカネ:しかし、アンタも無茶するよねぇ・・・果し合いの真ん中に飛び込むなんてさ

ナツミ:だって、あれしか思いつかなくて

アカネ:そんなんだから、余計な敵を作るんだよ?

アカネ:バノッサだっけ?あの、イカレた男

ナツミ:うん・・・

アカネ:ああいう手合いが一番こわいんだからさ 気をつけなよ?



考えてみれば
本当に無茶してるなぁ


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