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− 夜会話集2 −
ハヤトとフィズ

【第4話】 【第5話】 第6話】 【第7話】

【第4話】


純粋に強さを求めるジンガ
そのまっすぐな瞳が、
俺にはとてもまぶしく思えた

迷いも不安もなく
夢に向かって
走っていけるということ

俺にも、できるんだろうか?



フィズ:あーあ、どうしてここに住むことになる男はみんなガキなのかしら

ハヤト:そこまで言うか・・・

フィズ:だってそうじゃない?

フィズ:ガゼルにしろ、ジンガにしろ、考える以前に行動するタイプでしょ

フィズ:大人の分別ってものがない男は、ガキなのよ

ハヤト:う・・・

フィズ:エドスは年寄りくさいし、レイドは生真面目すぎるし・・・

ハヤト:お、俺は?

フィズ:・・・・・・

フィズ:そういうこと気にしてる時点で、すでにガキじゃない?

ハヤト:あ゛・・・



容赦ないなぁ・・・
事実なんだけど


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【第5話】


夕暮れの荒野で交わした約束
今はそれを信じたいって、
俺は思っている

秘密をもっているということを
自ら認めてくれたクラレット
それだけで、今は充分だから



フィズ:ふふふ おにーちゃん?

ハヤト:な、なんだよ

フィズ:クラレットと二人っきりでお出かけしたんだって?

ハヤト:あ、ああ・・・

フィズ:二人っきりだったんだよねえ?

ハヤト:だ、だからなんだよっ

フィズ:ふふふ・・・がんばってねー?

ハヤト:・・・なんなんだ??



なんだか
勘違いしてないか?


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【第6話】


カノンとバノッサ
この世界に居場所がないという
彼らには力ずくで居場所を作る
必要があったのかもしれない

だけど、それは本当に
必要だったことなのだろうか?
その答えは、俺には出せない

自分の居場所を
見つめることすら、
まだできていないのだから



フィズ:決闘には、カノンって人もいたんでしょ?

ハヤト:ああ、フィズはカノンのことを知ってたっけ

フィズ:うん

ハヤト:カノンのこと、どんなやつだと思う?

フィズ:そうねぇ・・・ あの下品な連中の中にいるのが不思議よね

フィズ:あたしを捕まえた時もそんなにひどいことはしなかったし・・・

ハヤト:やっぱりな

フィズ:あのバノッサとかいう親玉に脅かされてるのよ、きっと!

フィズ:お兄ちゃん、あいつをやっつけてカノンさんを助けてあげてね

ハヤト:あ、ああ・・・



カノンが優しいのは、
本当なんだな


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【第7話】


思いあがっていた
俺の力なら、彼らを救うことが
できると信じていた

けれど、現実は違っていた
囚われていく人々に背を向けて
逃げる事しかできなかった自分

ラムダの言葉が胸に痛い
結局、俺がやったことはただの
自己満足だったんだろうか・・・



フィズ:あー、これで安心して外に出られるわね

ハヤト:こわくなかった?

フィズ:ぜーんぜん

ハヤト:本当に?

フィズ:そりゃ 少しは、ね

フィズ:ほ、本当に少しだけ!ラミみたいに泣いたりはしてないからねっ!



強がってるけど
こわかったみたいだな


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