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− 夜会話集1 −
ナツミとキール

【第2話】 【第3話】

【第2話】


荒野で出会ったキールの
言葉を信じるのなら、
あたしは事故によって間違って
呼ばれてしまったらしい

迷惑な話だとは思うが、
事故だっていうんだから
仕方がない

ともかく、いきさつはわかった
あとはなんとかして元の世界へ
帰る方法を探すだけ・・・



キール:僕がここにいられるようにするために、君はずいぶんと苦労してくれたみたいだな

ナツミ:あたし、なんにもしてないよ・・・

ナツミ:ここの人たちは、みんな優しいからね

キール:どうしてだ?

キール:なぜ、見ず知らずの僕をそんなに簡単に信用できるんだい? 親切にできるんだい

キール:それに、僕は君を事故に巻きこんだ召喚師の一員なんだぞ・・・憎くは、ないのか?

ナツミ:自分で信じてくれって言ったのに、変なこと言うんだね?

ナツミ:あなた、あたしの前に名乗り出てきてくれたじゃない?

ナツミ:黙って逃げたっていいのに、自分からあたしの前に出てきてくれた

ナツミ:それで充分に、信じる理由だから・・・ みんなきっとも同じ

キール:だと、いいがね・・・



まずはあたしが、
彼を信じないと!
全てはそれからだね!


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【第3話】


そんなこんなで、
大騒ぎのうちに
花見は終了となった

ごちそうは確かに
うまかったんだけど、
リプレの作るご飯のほうが
俺にはありがたい
メシを抜かれて、痛感してる

ちっとも鳴りやまない
腹の虫をなだめようと、
俺はいつものように
月を眺めに出たんだ・・・



キール:・・・

ナツミ:どしたの?怖い顔して?

キール:正直、今日の一件には 呆れたよ

ナツミ:・・・うっ

キール:君を無事に元の世界へ帰そうとしている僕の立場がわかっているのなら・・・

キール:君はもう少し、自分の立場を自覚してくれ



あーあ・・・叱られちゃった


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