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− レオン 結婚END −

レオン:・・・・・・

レオンの友人:おい、レオン?レオンってば!

レオン:あ、ああ・・・

レオン:・・・夢、か?

レオンの友人:おいおい、頼むぜ

レオンの友人:そりゃあ、式の前日にどんちゃん騒ぎに引っぱったオレらも悪いけどよ

レオンの友人:人生最大の見せ場に寝こけるなんてことはかんべんしてくれよ

レオン:むむ・・・

レオンの友人:しかし、予想どおりとはいえ お前が、あの子と一緒になることになっちまうとはなあ

レオンの友人:密かに狙ってったヤツらとか かーなーり、おちこんでたみたいだぜ?

レオン:それで昨日は、やたらとからまれたのか・・・

レオンの友人:そーゆーこった ま、村の評判娘をモノにした色男へのやっかみだな

レオンの友人:でも、そんなアイツらだって お前たちが一緒になることを祝ってはくれてるんだぜ?

レオン:ああ、わかってる・・・



そうさ・・・

俺たち二人は、いつだって
側にいるのが当然だった

生まれた時から今日まで
一緒に泣いたり、笑ったり
ケンカして、仲直りしたり

本当にたくさんの時間を
一緒に過ごしてきた

多分、これからも・・・

でも、不思議だよな?

家がすぐ近くだったから
親同士が、たまたま
仲が良かったから

そうした、あとづけの理由
なんかじゃ説明がつかない
くらい、当たり前のように

俺たちは、お互いのことを
自然に受け入れてた

まるで・・・
最初から、生まれる前から
決まっていたように・・・

当たり前に・・・



レオンの友人:お? どうやら、花嫁の支度は終わったみたいだな

レオン:!

レオンの友人:ドジふむなよ?外に出てきたら、せいぜい冷やかしてやるからな?

レオン:な・・・っ!?



気負わなくてもいいんだと
自分に言い聞かせながら
部屋に入ったつもりだった

だけど、白いドレスをまとう
あいつは、俺が知っていた
どんな姿とも違って見えて

一瞬で、目を奪われてしまう
情けないくらいに、心臓が
おどりはじめてしまう

ぎこちない動きと仏頂面で
あいつの手をとることが
精一杯なくらいに・・・

長い廊下を、ゆっくりと
踏みしめるようにして歩く

近づいてくるざわめきは
この日が来るのを待っていた
村のみんなの祝福の声

ありがとう・・・

なにがあろうと、俺たちは
幸せになってみせるから

わきあがる拍手の音に重なって
旅立ちを告げる、鐘の音が響く

視線を感じて目をやれば
うっすらと涙を浮かべ、けれど
幸せそうな、あいつの笑顔

うなずいて、俺は願う



ずっと、ずっと・・・いつまでも
この笑顔を、守ってやれますように・・・


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